ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス qasさん
第5章: 二次試験対策、スクールの講師の選び方が大切
大手のワインスクールの通学授業を取っていたので、毎回の授業後半にテイスティング練習をしていました。 ただ、先生の当たりハズレはかなり大きく、◯◯大会優勝とか、過去最高11位とか、テイスティング実績を売りにしている人の授業は全く私に合いませんでした。
また、大学受験を経験していない先生はパスしたほうが良いと思います。棒読みの授業と感覚派テイスティングだけを信じると、結果はついてこないですし、一人の先生だけを信じた人は二次試験でかなり落ちていました。
私個人としては、二次試験はソムリエ協会の気持ちを考える国語の試験と感じております。一次試験の対策があまりにも重たく、一次試験に合格してから本格的に二次試験対策をしよう、と考えて、通学授業中はそこまで二次対策に身が入っておらず、40問程度中10-15問くらいしか正答と合わない日々を過ごしていました。
スクールの講師には感覚派と理論派がいる
感覚派のテイスティング講師は感覚を頑張って伝えようとするのですが、個々人によって感覚は違うので、合う合わないはあると思います。一人の先生に固執せず、いろいろな先生の講義を受けるのが大事かと思います。
理論派の先生で最も二次対策で参考になったのは山崎先生でした。6講師くらい二次対策の授業を受けましたが、急に点数が取れるようになったのは山崎先生の授業を聞いてからでした。 一次試験合格後、ワインスクール山崎塾のテイスティング理論講座に出席、NHKスクールも聴講し、今まで大手スクールで習っていたことは何だったのだろう?と愕然としました。
では、感覚派と理論派では何が異なるのでしょう? 私個人の意見ですが、以下に比較してみました。
感覚派
選択肢の正答頻度に関係なく、講師が感じ取った香りを羅列 ・たとえ過去問で一回しか選択された実績のない選択肢でも、このワインからはその香りがすることを解説 ・ぶどう品種を当てるために、香りとして何を感じたら、味わいとして何を感じたらこの品種、と判断するという解説
理論派
過去5年において選択された実績のある選択肢や協会セミナーの模範解答を元に、軽い/重いワインでの解答テンプレートを解説 ・過去問において選ばれやすい選択肢(澄んだ、若々しいなど)と、困った時にどれを選ぶかの指針解説
感覚派、理論派ともに良し悪しがかなりあると思います。また、講師の力量差が大きいです。 品種の選択をするためには感覚派の講師の授業が役立ち、香り・味わい等の選択肢を自信を持って選択するには理論派の講師の授業が役立つと思います。 個人的には、どちらの授業も受けてみて判断するのが良いと思います。
二次試験をどうやって対策したか?
劣化が怖かったので小瓶にワインを小分けせず、アルゴンガス置換できるコラヴァンを活用しました。本来、高級ワイン向けなのでコストに合わないのですが、練習回数を増やしたほうがいいのでアルゴンボンベを購入したり課金しました。
一次試験が終わり、山崎先生のテイスティング理論講座を受けてから過去問の解析や、ワインスクールで販売されているハーフボトルセットの解答の解析を行いました。
具体的には、各選択肢ごとに出現頻度を軽い/重いワインごとに集計し、出現頻度が高い選択肢を暗記していく作業をしました。 例えば、柑橘、青りんご、りんごでどこに重心があり、出現確率は何%であるか解析したり、レモンイエローが選択された場合は淡いも正答になりやすいなど、選択肢間の相関関係についても集計しました。
なんとなくのコメント練習は意味が無い
なんとなくワインを飲んで、このワインからこう感じた、というような練習をしていてもソムリエ協会の気持ちはわからないと思います。 試験に合格したいから対策をするのであって、ワインの感想を述べるのは受かってからのお楽しみでしょう。
品種・生産国・年を当てるのは別の練習が必要かと思いますが、外観の印象などの選択肢はソムリエ協会の”クセ”みたいなものがあるので、その理論を勉強することが第一かと思いました。
二次対策としてあまり意味がなかったこと
- ワインスクールの品種別講座
- ブラインドテイスティングができるワインバーに通い詰めること(知らない品種の練習しに行くのはアリ)
- ワインスクールの模擬試験
- 解答/解説のないワインの購入やテイスティング練習
いっぱい無駄なお金を払ってしまったのですが、ワインスクールのハーフボトルセットと、山崎先生のテイスティング理論講座だけで充分でした。