ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス qasさん
第6章: 二次試験本番、1.5h前にホテルに到着し余裕を持つ
二次試験は電車が遅れたりする可能性を考慮し、試験開始1.5h前にホテルに到着しました。余計な体力を消耗したくなかったので、座れるところを見つけて待機しました。
二次試験本番では、ミュスカデでうがいする人などがいるので、試験会場近くのトイレはアルコール臭く、息をするだけでも鼻が曲がりそうでした。 嗅覚がおかしくなるレベルだったので、試験会場近くのトイレは避け、少し遠目のトイレを使用することをおすすめします。
試験会場に入ってからは、説明などがあるため案外時間があり、並べられたワインの外観からこれはリースリング・SB・シャルドネのどれかだなあ、とか想定回答を考えることができました。もちろん、決めつけは良くないのですが、外観の印象を見て頭の体操をするのは悪くないと思います。
また、マークシートには本人確認のためにチェックする場所があったり、選択数が書いてあるので、忘れないように軽く目を通しました。
試験開始、まずは香りを取りメモした
テイスティングスタイルは個々人で色々とあると思いますが、私は試験開始後、まずは香りだけで軽いか重いか、どんな匂いがしたかを一通り書き出し、品種の候補群を頭に浮かべました。
1: オーストラリア、リースリング、2023年
意外と冷えすぎていないワインがサーブされたので、手で温める必要がないな、と思っていたのですが、匂いが全然しないので1番目の白ワインを軽めの白で正解確率の高いものを主体に回答しました。
ペトロール香もない、酸もそこまで強く感じない、アルコールもそこまで感じないのでミュスカデからシャルドネかなあ、と考え、迷ったら基本品種を選ぼうと思って品種はシャルドネにしました。答えはリースリングでしたが、コメント方向は合っていそうでした。
2: フランス、ソーヴィニョン・ブラン、2024年
二番目の白ワインも軽い白と感じたので、ほぼ1番目の白ワインと同じ回答とし、少し青臭さを感じたのでソーヴィニヨン・ブランとしました。答えはソーヴィニヨン・ブランで正解できました。
3: スペイン、テンプラニーリョ、2020年
三番目の赤ワインはタルを感じ、スモーキーでタンニンがあったので、サンジョベーゼ/アメリカ、ピノ・ノワールを想定しました。 最初はサンジョベーゼを記載していたのですが、オレンジ色が観察できず、色合いも濃いしタンニンもあるからピノ・ノワールではないだろうけど・・・うーん、と迷っていたらワインを飲みきってしまって検討できなくなってしまいました。
仕方がないので、隣の人のワインを盗み見し、色合い的にもギリギリでアメリカ、ピノ・ノワールか・・・?と思って変更しました。
ただ、コメントは重めの赤で変えず、最後まで悩んでいました。何回もなくなったワイングラスの匂いを嗅ぎ、解答を修正するか悩み続けました。 正解はテンプラニーリョで、全く想定していない品種でしたが、コメントを重めの赤で書いていたので点数は取れていそうでした。
今思えば、ピノ・ノワールと書くくらいならサンジョベーゼと潔く書いておけばよかったです。ただ、本番で基本品種以外を書く勇気がありませんでした。
4: チリ、カルメネール、2021年
四番目のワインはチリのカベルネ・ソーヴィニヨンに特有のシダっぽい香りと、雑な重め赤の味がしたことから、自信をもって重めの赤のコメント、チリ、CSにしました。正解はカルメネールで誰が解けるねん、という解答だったので、落としても仕方がないと思いました。
5: スコッチ・ウイスキー
その他のお酒は、選択肢にコニャック/アルマニャックがあったので、この区別はさせないだろうと考え、スコッチかラムの二択に絞り込みました。軽く飲んでスコッチとわかったので、自信を持って解答して正解しました。ソムリエ試験の方ではコニャック/アルマニャックの区別をさせたそうですね・・・。
用語選択用紙には前年と変更があった
その後、解答用紙のグラスの選択数が1から2に変わっており、チューリップ型・バルーン型という聞いたこともないものが増えていることに気が付きました。どっちもよくわからない選択肢だったので、小ぶり/中ぶりか、中ぶり/大ぶりのグループで解答を書き足し、回答数があっているか、マークミスがないかをチェックしました。
スクール等で練習していても、本番では傾向が異なることは多々あると思います。新規な選択肢は誰も対策できないと思うので、無難な回答が何かを把握し、それを書けるようにする訓練はかなり大事だと思いました。いわゆるテンプレートを知る、という意味で山崎先生の講義は非常に有用でした。
無事に合格
結局、品種1、国1、生産年全部外し、その他のお酒1という状態で、コメント方向は間違えずに解答できたためか合格しました。正直なんで受かったのかよくわかりません。 ただ、人によっては2品種当てても落ちていると聞いたので、コメントの方向がブレないことが非常に大事だと思いました。
ソムリエ協会の会長が変わった年は荒れるらしいのですが、2025年に受けた人は合格率的にも非常に高難度だったように思います。