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ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス ひがちゃん

第2章: 一次試験対策は知識の定着と実践(アウトプット)の徹底

学習が広げた世界への興味

一次試験は、ワイン自体はもちろんですが、歴史、栽培、醸造、主要生産地、法律など、非常に広範な知識が問われます。当初は教本を読み進めようとしましたが、前述の通り、教本での学習は自分の肌には合わず、なかなか知識が定着しませんでした。そこで、学習の主軸をワインスクールのテキストに一本化することに決めました。

スクールテキストは、教本の膨大な情報を試験に出やすいポイントに絞り込み、図表や地図と合わせて整理してくれていたため、非常に効率的に知識をインプットすることができました。

私が学習を通して最も面白く感じたのは、ワインというフィルターを通して、広く世界に興味を持つきっかけになったことです。世界の産地を学ぶ際には、ブドウ畑の気候や土壌、歴史を深く知る必要があります。テキストの地図を広げ、旧世界から新世界の隅々まで知識を繋げていく時間は、まるで世界旅行をしている気分になれました。

インプットとアウトプットを同時にやる

私の一次試験対策の根幹は、インプットとアウトプットを同時に行う「同時学習」にありました。一つの単元を学び終えたら、すぐにその単元の問題集を解き、知識が定着しているかを確認します。そして、合っていたところも間違っていたところも、全て見直しをすることを徹底しました。

特に意識したのは、単なる暗記で終わらせないということです。あるAOCを学ぶ際には、その産地の気候や土壌、歴史的背景を必ずセットで確認し、「なぜこの地域でこの品種が主要なのか」という因果関係まで深掘りするよう心がけました。

習慣化と家族の支え

私は残業の多い仕事をしていますが、「時間がない」を言い訳にしないと決めました。平日は毎日決めた範囲の勉強が終わるまでは、自宅近くのファミレスやファストフード店で勉強し帰宅する生活を徹底しました。

仕事が終わって疲れた体で机に向かうのは決して楽ではありませんでしたが、このルーティンを許してくれ、いつも応援してくれた妻には心から感謝しています。

とはいえ、学習は常に順風満帆ではありませんでした。問題を解けば知らない知識が出てきたり、勉強したばかりのことが頭に入っていなかったり…勉強しても勉強しても不安になる一方でした。

なぜ間違えたのかを分析する

しかし、この不安を解消するために、メルマガの一問一答や、スクールの問題集・過去問を何度も繰り返し解くアウトプットの徹底が役立ちました。重要なのは、「正解すること」よりも「なぜ間違えたのか」を分析することです。

間違えた問題の分析方法:

  • 間違えた箇所を教本やテキストに戻って確認する。
  • なぜその知識が抜け落ちていたのか、周辺知識と合わせて確認する。
  • その問題を「自分の言葉で説明できるか」を試す。

このプロセスを通じて、自身が曖昧に理解している点を可視化し、重点的に補強しました。

仲間との支え合い

この試験を一人で乗り越えられる方もたくさんいらっしゃると思いますが、多くの方はやは家族であったり、スクール等で出会った一緒に受験をする仲間と支え合うことで励みになるシーンが多いと思います。私も、スクールで出会った仲間と授業後に集まって情報交換をしたり、進捗を確認し合ったりすることで、お互いに切磋琢磨し支え合っていました。

試験直前の1ヶ月は、模擬試験を何度も繰り返し解き、本番の時間配分や集中力の維持を身体に覚えさせました。