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ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス S.Tottiさん

第3章 小瓶は60本準備、洗浄、脱臭、脱水には注意が必要

二次試験の準備もそれなりに大変

二次試験の準備として、情報収集自体は5月ぐらいから始めていたと思います。ワイン受験.comの 二次試験対策講座 のページを印刷してファイルして参考に用いたりしていました。

ワインの小瓶保存法の準備のため、C1000タケダの小瓶を5月頃から準備し、最初は12本くらい集めていたのですが、いざ二次試験で本格的に練習を始めると全然足りず、合計60本ほど準備することになりました。中身のジュースは子供たちにも飲んでもらって何とか揃えました。C1000タケダの小瓶の場合、表示容量は140mlですが、全体では約155mlほど入ります。750mlのワインから準備できる小瓶は4本までとなります。

小瓶の洗浄には注意が必要と思いました。特に蓋の内側に臭いが残りやすく注意が必要です。(より容量の小さい)栄養ドリンク剤の蓋の臭いは、ほとんどとれません。無水エタノールも煮沸洗浄でもダメでした。容量が小さいのでたくさんの小瓶ができると思い、私もトライしましたがダメでした。

小瓶の洗浄は薄めた中性洗剤で内側を入念に洗った後、無水エタノールで脱臭と脱水し、洗浄した小瓶と一緒に煮沸洗浄して自然乾燥させました。この作業も結構手間がかかり、実際に自分でやってみないと要領を得ないため、早めの準備が必要に思いました。

二次試験用のワインはテーマを考えて選ぶ

二次試験用のワインには、ワインショップ オペラ さんの基本セットと、中級コースのソービニヨンブランとシラーのものを購入しました。中級の日本ワインセットやイタリアンセットも購入したかったのですが、試験の三週間前くらいには売り切れてしまい、自分で類似の銘柄を購入して練習していました。ロゼワインの練習もしたかったので、ロゼワインセットも購入しました。

その他、コンビニで手軽に買える単一品種のチリワインや2000~4000円程度のワインを中心に購入しました。選ぶ際は、二次試験の何の対策のために購入するのか、を常に意識しました。同一品種で、アルコール度数違いを比較するためなのか、国別の違いを比較するためなのか、ヴィンテージを比較するのか、等です。

例えば、同一品種でアルコール度数を比較するためであるなら、生産国・ヴィンテージは同じ方がいいのですが、この選ぶ作業がまた大変です。ワインを選ぶのも勉強のうち、と改めて思いました。

二次試験前は刺激物を控える

二次試験期間に入ってからは、ラーメン、タンタン麺、キムチなどの刺激の強いものは控えるようにしました。一般に、試験直前でなければ刺激物の食事を節制する必要がない、と言われていますが、二次試験本番と同じ状態で日々練習するのであれば、練習期間中もできるだけ本番と同じコンディションにする必要があるので、練習期間中は刺激物を控える生活になると思います。

一次試験が終わった8月末ごろの時点では、COVIDの影響が全国的にまだまだあった時期で、10月の二次試験が開催されるのか、という不安さえありました。私はテイスティングで吐器を使う派でしたが、このとき山崎先生にもメールで相談したのですが「(COVIDの影響で吐器なしになる可能性があったため)吐器なしで練習した方がいい」とアドバイスを頂きました。これまでのテイスティングスタイルから変更する不安はありましたが、本番でのリスクを最小限にするため、と自分を強く信じ、それ以後は吐器なしの練習に励みました。

無事合格、品種は1つ、生産国は2つ正解

二次試験ですが、今年はかなりの難問だったと思います。品種、産地ともある程度当てることはできましたが、品種を当てるよりもテイスティングの「基礎」が問われていると思いました。以下、今年の問題(左)と自分の解答(右)です(品種、産地、間違った設問のみ記載します)

  • リースリング:フランス → ミュスカデ:フランス
  • テンプラニーリョ:スペイン → メルロー:日本
  • カベルネソービニヨン:チリ → カベルネ―ソービニヨン:フランス

産地については、フランスばかりを選択していたので、どれかは間違っていると思っていましたが、コメントの方向性はあっていたと思います。

テンプラニーリョはガーネット色がとらえきれず、アルコール度数高めで落ちついた果実味と思い、メルローを予想しました。このテンプラニーリョは、試験当日ツイッターでも「分からなかった」という方が多数おられました。

リースリングは少し甘さを感じました。ぺトロール香がとらえにくく、最後まで分かりませんでした。何度もトライするうちに飲み干してしまいました。

ヴィオニエは、今回初めてだったと思います。私は産地も品種も当てれましたが、選択肢にゲベルツトラミナー、トロンテス、もあり特に難問と思いました。落ち着いて気品の高く落ち着いた酸味と、同じく上品な甘み、派手な華やかさはない香り、そして「これは自分が飲んだことがある」という直感から、ヴィオニエを選択できました。