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ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス Kenさん

第1章: ワインを本格的に学ぶことにした理由〜育児休職を機会に挑戦

正直に言うと、20代の私はワインを特別美味しいお酒だとは思っていませんでした。居酒屋で注文するのはもっぱらビールであり、たまに飲み会などでワインが出ても、恥ずかしながら「ワインには赤と白がある」くらいの知識しかありませんでした。

さらに当時は安いワインしか飲んでいなかっただろうこともあり、ワインの魅力なんてまったく理解できていませんでした。

カリフォルニアのワイナリー訪問

そんな私の人生が大きく変わったのは、仕事でアメリカのカリフォルニアへ駐在することになってからです。留学を経て現地で働く機会を得た私は、カルフォルニアのサンノゼという場所で生活を始めました。アメリカでの新しい生活に慣れ始めた頃、同僚に誘われて割と近くにあったRidge Vineyardsというワイナリーを訪れたのです。

その衝撃は、今でも鮮明に覚えています。試飲させてもらったワインを口に含んだ瞬間、「え、これ本当にワイン?」と思わず声が出そうになりました。これまで飲んでいたワインとはまるで別物でした。これが本当のワインの味なのかと、目から鱗が落ちる思いでした。

それからというもの、週末になるとワイナリーに行くのが私の日課になりました。カリフォルニアにはナパやソノマなどにワイナリーが数え切れないほどあり、どこへ行っても新しい発見がありました。ワイナリーで働いている人の話を聞きながらテイスティングをし、ブドウ畑を眺めながらワインを味わう…そんな時間が何よりも贅沢に感じられました。もしカルフォルニアに行くことがありましたら、ぜひワイナリーに足を運んでみることをお勧めします。

カリフォルニアでの駐在はあっという間に過ぎ、日本への帰国の時が来ました。日本に戻ってからも、カリフォルニアで味わった感動を忘れることができず、ワインを趣味として少しずつ嗜むようになりました。週末にワインショップに行っては、気になるボトルを買って帰る。そんな穏やかな楽しみが、私の生活に彩りを添えてくれたように思います。

育児休職を機会にワインエキスパート挑戦

そんな日々を過ごしていたある日、人生の大きな転機が訪れました。子どもが生まれ、妻と相談し、私は育児休職を取得することに決めました。育児休職が始まり、子どもとの時間を大切にしながらも、ふと思ったのです。「この機会に、ワインをもっと本格的に学んでみたい」と。趣味として楽しむだけでなく、体系的に知識を身につけたら、もっとワインが楽しめるのではないか。そんな思いが日に日に強くなっていきました。

インターネットで調べてみると、「ワインエキスパート」という資格があることを知りました。試験内容を見ると、世界中のワイン産地や品種、醸造方法、テイスティングなど、まさに私が学びたかった内容でした。「これだ!」と思いました。育児休職という限られた時間の中で、明確な目標があれば集中して学べる。こうして、私のワインエキスパート受験への挑戦が始まりました。