ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス H.Tさん
第2章: 一次試験対策、教本はPDF化してブックアプリで勉強
独学を選んだ理由
基本的には独学で、主に「ワイン受験.comのソムリエ、ワインエキスパート一次試験対策講座 2025」と「ワイン受験.comのソムリエ、ワインエキスパート試験問題集2025」を利用しました。さらに、Vinoletの試験問題集2025も併用しました。
またワインスクール山崎塾のオリエンテーションには参加しました。一次・二次の学習方針を立てるうえで非常に有用な情報が得られ、学習の進め方を明確にできました。
一次試験対策で独学を選んだ理由は、一次は基本的に暗記の試験であり、教本と問題集、そしてWeb上の無料情報を活用すれば十分突破できると考えたからです。結果的に、この方法でまったく問題なかったと思います。
教本のみ使用、参考書は不要
書籍は教本のみ使用し、他に参考書などは一切使用していません。学習順序は「ワイン受験.comの一次試験対策講座2025」に記載されている勉強の順序で進めましたが、唯一の例外として最初にボルドーの格付けを暗記したことです。
教本は熟読はせず、まず全体をざっと通読し、一次試験対策講座で強調されているポイントを中心に読み込み、各項目を学んだらすぐに問題集で確認し、間違えた箇所を教本で復習しました。
定期的に復習を繰り返す
正答率が約70%程度になったら次の項目へ進むというサイクルを徹底しました。定期的に過去章の問題を解き、不正解の箇所を教本で復習することを繰り返しました。この復習履歴を取り続けることで記憶の定着しにくい部分が明確になり、復習の優先順位を判断できました。
私の場合は、特にイタリアのDOCGの名称やその葡萄品種、さらにフランスのロワール、南西地方などは、重要な箇所にも関わらず、復習してもすぐに忘れてしまうことがわかり、そのため 試験直前まで何度も復習を繰り返すことになりました。
教本はPDF化してブックアプリで勉強
年初から本格的に勉強を始めたのですが、3月の受験申込までは2025年版の教本が手に入らないので、前年の教本を探していたのですが、偶然ソムリエ協会のサイトで1月に2024年版が1冊1,100円で販売されているのを見つけ、早速2冊購入しました。そのうち1冊を業者に依頼しPDF化して学習に使用し、もう1冊は保管用にしました。
その後、2025年版の教本も入手次第同様に業者に依頼しPDF化し、さらに自分で目次から該当ページへジャンプできるようハイパーリンクを埋め込みました。これをiPhoneやiPadのブックアプリで閲覧し、複数デバイスでの書き込みやマーカーを同期できるようにしました。
混んでいる電車の中でもスマートフォンですぐに目的の箇所を開けるので非常に便利で、結果的に紙の教本を参照する機会はほとんどなく、また業者にPDF化を依頼する場合は教本本体が返却されないため少し躊躇しましたが、デジタル化して正解だったと感じています。
重要でなさそうな章は捨てた
学習は教本の全ての章を網羅したわけではなく、あまり重要そうでない章は軽い学習程度で、またウルグアイ、クロアチア、スイス、ルクセンブルグ、英国などは必要な学習時間と重要性を考慮し、最後まで全く手をつけませんでした。
7月からは復習に加えワインエキスパート試験問題集2025とVinoletの模試を繰り返し、試験日程を模試の結果を考慮し、また二次試験の準備も早く始めたかったので8月5日に1回目、8月下旬に2回目と決めました。幸運にも初回で合格できました。
模試を頻繁にやったのが功を奏した
試験当日までに「ワイン受験.com」の問題は合計2,089回・12,978問を解き、最終正答率は79%。Vinoletも同程度利用しました。
本番は模試よりも難しく感じましたし、また最後までわからない問題もそこそこありましたが、試験後半にかけて合格できそうな手応えを感じたので、最後は時間を10分ほど余らせて終わりました。最終的にB評価での合格でした。時間に余裕を持てたのは、模試を頻繁に行ったためだと思います。
一次試験のポイントは「忘却量を上回る学習量」だと思います。日数が経つとどんどん復習した順番から忘れ始めるため、短期間にたくさん頭に詰め込むことが必要で、試験直前1〜2週間の追い込みで記憶をピークに持っていくことが重要だと感じました。