ワイン受験.comロゴマーク ログインはこちらから Googleでログイン

ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス 地方のワイン戦士さん

第5章: 二次試験本番、温度変化が確かなヒントに化けた

試験当日の朝

前述のように不安でいっぱいだった私は、試験日までたっぷりワインを飲みました。しかし本番の日が二日酔いにならないように前日は少し控えめにしました。

当日はいつも通りの時刻に起床し、いつもと同じ朝食を摂りました。山崎先生の講義動画をみながらエアーテイスティングを何度も行いました。そして家を出る1時間前くらいからリースリングとソーヴィニヨンブランで口の中を数回ゆすぎました。そして試験会場に余裕を持って到着するよう家を出ました。

試験会場で

試験会場であるホテルのロビーにはすでに同じ受験生だと思われる方々が来場されており、それぞれ資料に目を通しておられました。いよいよ2次試験だな、と否が応でも緊張しました。

時間が来ると試験会場の部屋に通されました。私も含めるとワインエキスパート志願者は9人でした。自分の受験番号がかかれた少し横長のテーブルには白2本と赤2本と琥珀色の「その他酒」が並んでいました。

時間が来ると試験官の方がテストのオリエンテーションを始められました。その間も目の前に並んだワイン4杯の外観を注意深く観察しました。しかし、これは後々反省しています。ちゃんとお話を聞いておくべきでした。理由は最後に説明します。

さて、出題されたワインは以下の通りです。

  • 白①シャルドネ(米, 2024年)
  • 白②ゲヴュルツトラミネール(仏, 2022年)
  • 赤①ネッビオーロ(伊, 2020年)
  • 赤②メルロ(日本, 2023年)
  • その他酒 ラム

まず香りをみて、分かるものから

試験が始まると、白①→白②→赤①→赤②の順番で香りをみていきました。外観に加え香りの情報が加わると白②と赤①はある程度分かりました。

逆に特徴が掴みにくい白①は何だかよく分かりませんでした。色調は白②に比べると淡いもののまあまあ濃く、香りもニュートラルでありシャルドネだと思われるが、樽香をほとんど感じませんでした。赤②はかなり色調が濃く、黒に近い印象でした。ピラジンを感じたのでおそらくカベルネ・ソーヴィニヨン(CS)だろうと思いました。

白②と赤①は自信を持って

ということで白②を最初に口に含みました。華やかすぎる香りとやや甘めな味わい、酸味の少なさから十中八九ゲヴュルツトラミネールだろうと思いました。対抗候補としてはヴィオニエを考えましたが、そもそも選択肢にありませんでしたので、ゲヴュルツトラミネールを私の答えとしました。

次は赤①です。実は過去の出題例を振り返り分析すると、もうそろそろネッビオーロが出題されるのでは、と考えていたので練習はしっかりしていました。ですからテーブルに並んでいた時点で、「オレンジがかったルビー色」を確認し、かなりの確率でネッビオーロだろうと考えていました。対抗候補としてはピノ・ノワールですが、口に含むとかなりのタンニンを感じ、やはりネッビオーロで間違いないだろうと自信を深めました。

15分後、白①から樽香がプンプンと

その次は、一番気になっていた白①です。最初に香りを嗅いでから15分程度経過したと思います。改めて香りを嗅ぐと驚くべきことが起きました。樽香がプンプンとするではありませんか!さっきは全くなかったのに。

緊張していたからではないと思います。明らかにこの15分で温度が上がり、香りが変わったのだと思います。「キンモクセイ」まで思わせるようなはっきりとしたUSAのシャルドネになっていました。これも自信を持って回答することが出来ました。

赤②、ピラジンが消えた

そしてワインの最後、赤②です。これはCSだと思っていたので楽勝で終えることが出来るだろうと思っていました。ところが、ここでも驚くべきことが起きました。先ほど感じたピラジンは一切消失しており、CSを思わせる植物的な香りも感じられませんでした。第2候補であったシラー(ズ)についても動物的な香りもミントも胡椒もなく少しパニックになりました。

仕方なく選択肢をみて、消去法を試みたところ、「ん?メルロがある。あっメルロだ!なぜ気づかなかったのだ!」私の中でのメルロは、CSやシラーと比較して独特な酸味があるのです。うまく言えませんが「上等な甘みを伴った酸味」。とにかくこれが感じられました。ですが産地を日本にする勇気はありませんでした。

ちなみにヴィンテージはどんなワインでも「白は2024年、赤は2023年にする」と決めていたので悩みませんでした。

4つ全て品種を当てることが出来た

結果ですが、ワインは4つ全て品種を当てることが出来ました。そのうち3つは生産国まで正解することが出来て、1つはヴィンテージまで当てるという上出来な結果でした。その他の酒、ラムは普通に間違いました。結果、無事に2次試験も合格することが出来ました。

2次試験を受けてみて

普段の小瓶詰め替え法での練習時から、「品種と生産国を当てる」まで目標にした方がよいと思いました。無難なコメントと無難な品種選択に徹しすぎると、逆にちょっとした選択ミスが命取りになりかねないのかなと思います。ただし、基本は大事で、山崎先生のコメントシートを最低限丸暗記している、という事は大前提です。

そして分かりにくいと思ったワインはとりあえず後回しにする。温度変化がもたらす香りと味わいの変化が確かなヒントに化けるということを今回経験しました。

そして試験官の方のお話はちゃんと聞く。何故かというと、試験が終わって振り返ったときに酩酊状態で受けたこのテストで何か重大なミスをしているのではないか、ということが大きな恐怖になるからです。私は試験が終わってから結果発表の日まで、「試験官のお話をほとんどまともに聞いていなかったけれど、何かその中に重要な指示がなかったろうか・・・」とずっと自問していました(笑)。ですからちゃんとお話を聞いて、そして最後は解答用紙の見直しも必ずしっかりしましょう!