独学でソムリエ二次試験に合格する、小ビン詰め替え法 概要
一人で自宅でテイスティングを練習する時の問題点は、下記につきると思います。
1. ワインが余る
例えば3種類のワインを比較しようとして、3本抜栓しても、一度には飲み切れるものではありません。残ったワインにもう一度栓をして冷蔵庫に入れておいても、少しずつ味が変わってしまいます。
2. ブラインド・テイスティングできない
ラベルを見ながらテイスティングしても、なかなか上達しません。いつも正解を見ながら練習問題を解いているのと同じだからです。しかし、誰か協力してくれる人がいないと、自宅でブラインド・テイスティングを行うことは、なかなか難しいのです。
これを解決する良い方法がありますので紹介します。
小ビン詰め替え法
これは、ボトル1本のワインを、抜栓直後に多数の小ビンに詰め替えて保存しておき、それを少しずつテイスティングするやり方です。
一度抜栓したワインをなるべく劣化させないように保存するポイントは、
- なるべく空気に触れさせない(酸化を防ぐ)
- なるべく低温で保存する(化学変化を防ぐ)
ということです。したがってワインを抜栓したら、
- 直ちに小ビンに移し替えましょう
- この時、小ビンの上部に空間ができないようにぎりぎり一杯まで入れましょう
- 直ちにしっかり栓をして、冷蔵庫で保管しましょう
こうすれば、小ビンの栓を開けなければ、経験上2〜3ヶ月くらいはワインの風味は劣化しません。
実際、古くなったワインのコルクを打ち直す「リコルク」という作業でも同じようなことが行われていますが、リコルクされたワインは、また何十年も熟成させることが可能です。
後は、好きな時に小ビンを冷蔵庫からとり出してテイスティングします。あらかじめ小分けされていますので、複数のワインを比較する時も無駄がありません。1本のワインを日を改めて何回もテイスティングすることができます。
また、小ビンにはどのワインを詰めたのかメモを添付しておく必要がありますが、この時、メモを折り畳んで小ビンに付けるなど、少し工夫をするだけで、一人でもブラインド・テイスティングをすることができます。
次項以降で、この小ビン詰め替え法について詳しく解説します。