2026年の教本改訂箇所
日本ソムリエ協会教本2025年版と2026年版には、下記のような差異があります。2025年版の教本をベースに作られた参考書(2026年3月3日以前に出版されたもの全て)を使っている方はご注意ください。
下記以外は、統計の数字が最新のものに変わったところ以外はだいたい同じです。全体として95%以上内容は同じなので、試験対策は例年通りで良いと思われます。
1. 概要
- 全体で16ページ増加(792ページ→808ページ)
- ドイツが+4ページで最大の増加、アメリカとフランスが各+2ページ、日本が唯一-1ページ減少
2. 全面改訂または追加
- スロバキア(Slovakia)が初のWeb教本として追加
3. 改訂箇所
細かい統計の数字以外で改訂されたところは下記の通りです。全体に今年はあまり改訂されていません。ワイン受験.comの講座と問題集には全て反映予定です。
酒類飲料概論
- 清酒のG.I.「伊丹」(2024年11月認定)と「喜多方」(2024年12月認定)の2件が新規追加
- 焼酎の製成数量で麦(46.7%)が芋(39.6%)を逆転し1位に
- ビールにIPA(インディア・ペールエール)とPorter(ポーター)のスタイルが新規追加
- コニャック熟成表示のコント3、5が削除され6段階から4段階に簡略化
飲料概論
- 日本茶の荒茶生産量1位が静岡県から鹿児島県に逆転
- 日本のコーヒー輸入国順位が第6位から第5位に上昇
日本
- 北海道が長野を抜いてワイン生産量全国2位に浮上、第5位に岡山県が初登場
- ワイナリー総数が453軒→497軒に大幅増加(北海道+11、長野+10が顕著、山梨は94→89と減少)
- 品種ランキングでナイアガラが3位→2位に浮上、ロンドとバッカスが新規ランクイン
- メルロの赤用品種順位が第3位→第2位に上昇
- 沖縄に日本最南のワイナリーが誕生(リュウキュウガネブからワインを醸造)
アメリカ
- 新規A.V.A.が2件追加: Crystal Springs of Napa Valley(カリフォルニア州)、Beverly, Washington(ワシントン州)
- ナパ・ヴァレーのNested A.V.A.数が16→17に(Crystal Springs追加のため)
イタリア
- カラブリア州に新D.O.C.G.「Cirò Classico」が追加(2025年認定)。D.O.C.G.総数77→78件
- ブドウ品種栽培面積でMerlotが6位→8位に大幅下落
ウルグアイ
- 白ブドウ栽培面積でAlbarinoが+33.7haの大幅増でChardonnayを抜いて3位に浮上
- 黒ブドウでMarslanがCabernet Francを逆転して5位に(+19.9ha)
英国
- 生産割合の変化: スパークリング76%→69%に低下、スティル23%→31%に上昇
- エセックス州が5位→3位に大躍進
オーストラリア
- 品種順位変動: コロンバールが白の第4位に浮上、タスマニアでピノ・グリがソーヴィニヨン・ブランを逆転して第3位に浮上
カナダ
- ナイアガラ・ペニンシュラにWest Niagaraが新リジョナル・アペレーションとして追加(2→3に)
ギリシャ
- P.D.O./P.G.I.比率が大幅修正: P.D.O.約20%/P.G.I.約62%→P.D.O.約10%/P.G.I.約24%
- Limnos P.D.O.(リムノス島)が新規追加
ジョージア
- P.D.O.数が29→32に増加(新規3件: オブチャ、ラチャ、レチュフミ)
- 栽培面積の比率がカヘティは87.5%→76.7%に低下、イメレティが4.79%→15%に大幅上昇
スイス
- PIWI(耐真菌性)品種の概念が新たに導入され、品種表にPIWIマーク追加
- ヴォー州のA.O.C.が9→10に増加(Dezaley-Marsens Grand cru新規追加)。
- ヴァレー州のグラン・クリュ数の記述が「12の地域」→「10の地域」に訂正
- A.O.C.総数は62→63に。(P.396の62は修正漏れ)
スペイン
- D.O.P.総数が103→105に増加
- 新規V.P.としてUrbezo V.P.(アラゴン州)とRio Negro V.P.(カスティーリャ・ラ・マンチャ州)が追加
チリ
- ブドウ栽培地域の南限が南緯40度→46度に拡大、距離が1,400km→2,000kmに
- D.O.チロエが2025年に新規認定
- 資料編D.O.一覧表でアウストラル地域にチロエとラパ・ヌイ(イースター島)の2つのSub-Regionが新規追加
ドイツ
- 「ドイツの地質とワイン」セクションが新設(粘板岩・三畳紀・レス土の産地と地質の関係を体系的に解説)
- 2024年末に「Große Lage」「Erste Lage」の法的格付け制度が正式導入決定。2026年産から新制度のラベル表示義務付け、2028年産から畑の格付けをラベルに記載可能
ニュージーランド
- バノックバーン(Bannockburn)が19番目のG.I.として新規登録
- ワイン輸出割合が8割以上→97%に上昇
- ホークス・ベイで品種1位がシャルドネ→ソーヴィニヨン・ブランに逆転
フランス
シャンパーニュ
- 新品種シャルドネ・ローズ(Chardonnay Rose)が主要品種として追加。
プロヴァンス・コルシカ
- コート・ド・プロヴァンス・サント・ヴィクトワールが「クリュ」のステータスを獲得(名称が「クリュ・サント・ヴィクトワール」に変更)
ボルドー
- A.O.C.メドックに辛口白ワインが新規認可(2025年8月5日政令。品種: ソーヴィニヨン・ブラン、ソーヴィニヨン・グリ、セミヨン、ミュスカデル、適応品種5種)
- A.O.C.グラーヴ・シュペリュールが2028年収穫をもって抹消予定(2025年9月25日政令)
- A.O.C.コート・ド・ブライが2020年収穫をもって消滅(セクション自体が削除)
ブルガリア
- 赤ワイン品種の順位変動: メルニック(1,198.9ha)がマヴルッド(1,191.2ha)を抜いて4位に、シラー(1,158.2ha)がガムザ(1,041.2ha)を抜いて6位に
南アフリカ
- ワイン生産量の世界順位が第7位→第8位に後退。生産量は7億8,600万L→8億8,000万L
モルドバ
- 新品種「フロリチカ(Floricica)」が土着品種テーブルに追加
- 新D.O.P.「Tigheci(ティゲチ)」が追加(登録進行中)
ルクセンブルク
- ピノ・グリの構成比が11%→16%に大幅修正(2025年版の11%は計算上の誤りだった)
テイスティング
- アロマ化合物一覧表でオフフレーバーであることを示す「○」が12件新規追加(アセトアルデヒド、ジアセチル、4EP、4EG、TCA、硫化水素など)
チーズ
- フランスA.O.C.チーズが46種から47種に増加(2024年にMothais sur feuilleがA.O.C.認可)
ワインの購入、保管、熟成、販売
- 成人1人当たりワイン消費量が3.48lから3.08lへ大幅減少(2023年、-11.5%)
ソムリエの職責とサービス実技
- スティルワインのサービスに「プロトコル」(地位、序列、年長者優先、レディーファーストなど)に関する記述を新規追加